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歯の強い人・弱い人とは?

虫歯のなりやすさは、体質よりも、食生活や習慣、環境などの要素が強く出ます。
ただ、よく歯の強い人・弱い人のようにいわれることはあり、実際に歯磨きをあまりしていないのに虫歯にかかりにくい人も存在します。
逆に「歯が弱い」と感じている方でも、食生活や習慣、環境を見直すことで虫歯にかかりにくくなることもありますので、是非今回の記事を参考に、自分の生活を改善してみていただけると幸いです。
 
 

虫歯のかかりやすさを決める要素とは?

 

食生活


 
虫歯は食べ物のカスや飲食物に含まれる糖分に原因があるため、食生活が虫歯のかかりやすさのカギを握っているのは間違いありません。
具体的には、間食の習慣がある人、ジュースなどの糖分が含まれる飲み物をよく飲む人などは虫歯にかかるリスクが高いといえます。
また、糖質の多い食生活やあまり噛まずに食べられるものばかりを食べていると歯垢(プラーク)が溜まりやすくなり、虫歯になりやすくなります。
 

歯並び

歯並びが良い人と悪い人を比較すると、毎日の歯磨きによる汚れの落ち方、唾液の自浄作用の効果が大きく異なります。
歯並びの悪い人ほど汚れが落としにくくなるので、重なり合った歯の隙間などが虫歯になりやすくなります。
 

唾液の分泌量と質

唾液には自浄作用といって、汚れを洗い流してくれるはたらきがあります。
そのため、唾液の分泌量が多く、サラサラしていると汚れを落としやすく虫歯にかかりにくくなります。
唾液の分泌量はストレスなどによっても減少しますので、適度にストレスを発散することも口腔内の環境を良くするために大切なことだといえます。
 

歯磨き


 
夜間、眠っている間は唾液の分泌量が落ち、細菌が活発化するため、虫歯にかかりやすい時間帯です。
そのため、就寝前の歯磨きはとても重要です。
1日に何回も歯磨きをするよりも、就寝前に時間をかけて丁寧に歯を磨く方が虫歯予防の効果が高いともいわれています。
 

呼吸法

口呼吸をしている人は、口の中の乾燥を引き起こし、虫歯になりやすくなります。
花粉症や鼻炎などで鼻が詰まっていたり、歯並びの影響で上手く口が閉じれない方は注意が必要です。
なるべく普段の生活から鼻呼吸をするように意識してください。
 

歯軋り

歯軋りのクセは歯に大きな負担がかかり、時には歯にひびを入れてしまうこともあります。
ひびの入った歯はそこから虫歯になりやすくなりますので、歯軋りや食いしばりのクセがある方は十分に気をつけてください。
 

虫歯菌

虫歯菌は子どもの頃に家族からもらってしまうことが多いといわれています。
また、その感染が小さい時に起こるほど虫歯菌の数が増えるといわれています。
 

体質

生まれつき歯の形成が上手く行われていない方がまれにいますが、虫歯と体質が関連することはそれほど多くはありません。
 
 

まとめ

虫歯予防、早期発見で大切なのは、定期検診です。
定期検診では、お口の中のチェックの他、虫歯菌の温床となる歯垢の除去も行いますので、虫歯予防に効果的です。
また、歯科衛生士によるブラッシング指導を受けることで、毎日の歯磨きの効果を高めることもできます。

子供の口内炎はなぜできるの?原因と治療、自宅での対処法

子供の口内炎は、一般的に以下のような要因によって引き起こされます。原因や治療方法、自宅での対処法について説明します。

 

原因:
1. 口内の傷や損傷: 赤ちゃんや子供が誤って自分の口を噛んだり、硬い食べ物や粗い歯ブラシによって口内が損傷されることが口内炎の一因となります。
2. 感染や細菌の増殖: 口内の細菌やウイルスによる感染が口内炎を引き起こす場合もあります。
3. 栄養不良: 栄養不足やビタミンやミネラルの欠乏が口内炎を引き起こすことがあります。
4. アレルギー反応: 特定の食品や口腔衛生製品に対するアレルギー反応が口内炎を引き起こす場合もあります。

 

治療:
1. 時間と休息: 口内炎は通常、数日から2週間で自然に治癒する傾向があります。子供には休息と時間を与え、自然治癒を促すことが重要です。
2. 痛みの軽減: 痛みを軽減するために、市販の鎮痛剤や局所麻酔剤を使用することができます。ただし、使用する前に医師や薬剤師に相談してください。
3. 感染予防: 口内炎が感染している場合は、医師の指示に従って適切な抗生物質や抗ウイルス薬を使用することがあります。

 

自宅での対処法:
1. 柔らかい食事: 粗い、辛い、酸っぱい食べ物を避け、柔らかくて優しい食事を摂るようにします。
2. 温かい塩水うがい: 温かい塩水でうがいをすることで、口内の細菌を除去し、炎症を和らげることができます。
3. 水分摂取: 十分な水分を摂ることで、口内の保湿を保ち、治癒を促進します。
4. マイルドな口腔衛生: 歯磨きやうがいの際に、柔らかい歯ブラシやマイルドなマウスウォッシュを使用し、口内を清潔に保ちます。

 

重要な注意点:
– 口内炎が頻繁に発生する場合や長期間続く場合は、小児歯科医に相談しましょう。
– 口内炎が重度の痛みや腫れを引き起こす場合は、すぐに医師に相談して適切な治療を受けるようにしましょう。

口内炎は通常自然に治癒するものですが、痛みや不快感を和らげるために上記の対処法を試してみてください。子供の口内炎に対する適切なケアと治療は、快適な食事や口腔の健康を維持するために重要です。

子供の矯正費用の目安と治療開始のタイミングに関する基礎知識

子供の歯並びに関する問題は、将来の口腔の健康と自信に大きな影響を与える可能性があります。矯正治療は、歯並びの問題を改善し、健康なかみ合わせを促進するための一般的な方法です。この記事では、子供の矯正治療における費用の目安と治療開始のタイミングについての基礎知識について詳しく説明します。

 

1. 矯正治療の費用の目安:
子供の矯正治療の費用は、いくつかの要素によって異なります。一般的な費用の目安としては、数千ドルから数万ドルになることが一般的です。具体的な費用は、治療の種類、治療の期間、矯正医の地域や経験、保険のカバレッジなどによって異なります。矯正治療には、従来のブラケット矯正や透明なアライナーなどのオプションがあります。保険の適用や割引プランの利用なども考慮すると、実際の費用は大きく異なる場合があります。矯正医に相談し、詳細な費用見積もりを受けることをおすすめします。

 

2. 治療開始のタイミング:
子供の矯正治療のタイミングは、個人の状況によって異なりますが、一般的には早めに始めることが推奨されます。一般的に、乳歯が抜けて永久歯が生え揃った後に治療を開始する場合が多いです。早期治療は、成長の段階で歯並びの問題を修正することができ、将来的な深刻な矯正治療の必要性を軽減することができます。矯正医による口腔検査やレントゲン検査などを通じて、最適な治療開始のタイミングを決定することが重要です。

 

3. 保険のカバレッジと割引プランの活用:

子供の矯正治療の費用を抑える方法として、保険のカバレッジと割引プランの利用があります。一部の保険は矯正治療をカバーする場合がありますが、具体的なカバレッジ内容や制限事項は保険会社によって異なります。保険の利用に関しては、事前に保険会社と矯正医に相談し、カバレッジの詳細を確認することが重要です。また、矯正医が提供する割引プランを活用することもできます。割引プランは、矯正治療の費用を削減するための特別価格や支払い計画を提供するものです。矯正医との相談を通じて、適用可能な割引プランや支払いオプションについて詳細を確認しましょう。

 

結論:
子供の矯正治療には費用がかかりますが、将来の口腔の健康と自信に大きな価値があります。矯正治療の費用は、治療の種類や期間、地域などによって異なるため、矯正医との相談が重要です。治療開始のタイミングは、乳歯から永久歯に生え変わる時期や成長の段階によって決定されます。保険のカバレッジや割引プランの活用も検討しましょう。矯正医との協力を通じて、子供の矯正治療に関する最善の選択肢を見つけましょう。

抜歯後の穴はどのくらいで塞がる?


歯を抜いた直後は痛みや口の中の違和感が大きく、「いつになったら治るのだろう?」と不安になる方も多いのではないかと思います。
歯を抜いた後の歯茎は、約1ヶ月で治癒し、半年~1年くらいで完全に塞がります。時間はかかりますが、違和感を感じなくなるまでの期間はそう長くはありませんので心配いりません。
今回は「抜歯」の後の流れについてお伝えしていきます。
 
 

【抜歯当日】血餅ができる

抜歯した直後には、血餅(けっぺい)という血のかたまりのようなものができます。
カサブタのようなもので、患部を守る大切な役割があります。
抜歯後は口の中の出血が気になる方も多いですが、強く口をすすいでしまうと、剥がれて水と一緒に流してしまう可能性があるため、血を水と一緒に吐き出す程度に留めてください。
 
 

【抜歯後3~4日】歯茎の再生がはじまる

抜歯後、3~4日経つと、穴の周りから歯茎ができ始めます。
ただ、歯茎が再生するといっても穴が塞がっているわけではなく、再生したばかりの歯茎はとても柔らかく簡単に傷つきます。
舌や指で患部を触ってしまったり、歯ブラシを当てたりしてしまうとでき始めた歯茎が傷ついてしまうため、なるべく触れないようにしてください。
 
 

【抜歯後1週間】血餅が肉芽組織

抜歯から1週間くらいすると、血餅が肉芽組織(にくげそしき)に変化します。
この時には、口をゆすいだり、うがいをしたりする程度では取れなくなります。
穴が塞がるまでの傷口を守ってくれる大切な組織で、これができるまでは、なるべく傷口に触れないことが大切です。
 
 

【抜歯後1ヶ月】骨の再生と歯茎の再生

抜歯から1ヶ月ほど経つと、今度は肉芽組織が変化して骨の再生がはじまります。
また同時に歯茎の再生が進み、穴が覆われてくるので傷口が気になりにくくなってきます。
ただし、この時点でも穴が完全に塞がりきっているわけではないので、「まだ治っていない」と感じる方も多いです。
 
 

【抜歯後1ヶ月~1ヶ月半】抜歯窩が覆われる

抜歯後にできた穴は、抜歯窩(ばっしか)と呼ばれます。
この穴は、1ヶ月~1ヶ月半もすれば、歯茎に覆われます。
 
 

【抜歯後半年~1年】完全に抜歯窩が埋まる

抜歯後半年~1年くらい経てば、再生した歯茎や骨が完成し、歯茎の穴が分からないくらいになります。
レントゲン写真で撮影しても穴が映らないくらいになるので、口の中の違和感も一切なくなります。
 
 
 

抜歯後の歯茎の痛みはドライソケットかも?


 
抜歯後に痛みが生じることはよくありますが、一般的には3~4日すれば、治まります。
抜歯から1週間以上経過しても歯茎の痛みが治まらない場合は、ドライソケットを疑ってください。
ドライソケットとは、直訳すると“乾燥した穴”という意味があり、抜歯窩が乾ききっている状態を指します。
とくに親知らず(第三大臼歯)をはじめとする大臼歯の抜歯の際に生じることが多いです。
 
持続的にズキズキとした強い痛みが出たり、食事の時の刺激で痛み出すこともあります。
歯茎の中からにおいが出ることもあるため、自分でも口臭が気になったり、人から口のにおいを指摘されることもあるかもしれません。

もし「ドライソケットかもしれない」と感じた時は、お気軽に抜歯をした歯科医院にご相談ください。
抜歯後の歯茎の腫れは、主に親知らず(第三大臼歯)を抜いた時に起こりやすいです。
親知らずの抜歯後は、だいたい1~3日に腫れのピークを迎え、顔まで腫れてしまうことがあります。
腫れは少しずつひいていきますが、1週間以上経っても腫れがひかない場合は炎症を引き起こしている可能性があるため、すぐに歯科医にご連絡ください。

赤ちゃんの歯が生え始めるときに知っておきたい3つの重要なこと

赤ちゃんの成長に伴い、歯の生え始めは大きなマイルストーンです。親として、赤ちゃんの歯の発育について理解することは重要です。この記事では、赤ちゃんの歯の生え始めに関連する3つの重要なポイントについて詳しく説明します。

 

1. 歯の生え始めのタイミングは個人差がある:
赤ちゃんの歯が生え始めるタイミングは個人差があります。一般的に、最初の歯が生え始めるのは6ヶ月から1歳の間ですが、これはあくまで目安であり、個々の赤ちゃんによって異なることを覚えておいてください。一部の赤ちゃんは早く、3ヶ月から4ヶ月で歯が生え始めることもあります。また、遅くても1歳を超えてから歯が生え始める場合もあります。一般的なパターンに合わない場合でも、心配する必要はありません。ただし、歯が全く生えてこない場合は、小児歯科医に相談することをおすすめします。

 

2. 歯痛や不快感がある可能性がある:
歯が生え始めると、赤ちゃんは歯痛や不快感を経験することがあります。歯茎の腫れや赤み、唾液の増加、イライラや寝付きの悪化などの兆候が現れるかもしれません。赤ちゃんはこの期間中に不快感を感じるため、特に食事や睡眠の際に機嫌が悪くなることがあります。この時期には、歯が生える前後に歯茎をやさしくマッサージしたり、冷たいかむしゃくを与えたりすると、赤ちゃんの不快感を和らげることができます。また、小児歯科医に相談して適切な鎮痛剤を使用することも考慮してください。

 

3. 歯のケアは早めから始める:
歯が生え始める時期から、赤ちゃんの歯のケアを始めることが重要です。歯が

生え始める前から、歯茎を柔らかい布で優しく拭くことで、口内の清潔さを保つことができます。歯が生え始めたら、柔らかい歯ブラシを使用して、軽く歯を磨くことが推奨されます。初めのうちは水だけを使って磨くだけでも十分ですが、1歳を過ぎる頃には、低フッ素の歯磨き剤を使うようにします。また、定期的な小児歯科の診察を受けることも忘れずにしましょう。専門家のアドバイスを受けながら、適切な歯のケア方法を学ぶことが大切です。

 

結論:
赤ちゃんの歯が生え始める過程は個々に異なることを理解し、それに合わせて適切なケアを行うことが重要です。歯の生え始めのタイミングや不快感への対処方法、そして早めからの歯のケアについて学ぶことで、赤ちゃんの口腔の健康をサポートすることができます。必要な場合には、常に小児歯科医の助言を仰ぐようにしましょう。

知覚過敏とはどんな状態?


 

知覚過敏(ちかくかびん)とは?

知覚過敏になると、歯ブラシの刺激や甘いもの、冷たいものを飲食した時、風に当たった時などに歯に痛みを感じます。
また、知覚過敏の場合は、虫歯や歯周病、歯の神経の炎症などの病変がないにもかかわらず痛みが出ることを指しています。

 

原因は?

歯は、3層構造になっています。
最も表面にあるのが「エナメル質」、次が「象牙質」、最も内部にあるのが「歯髄」です。
この内、エナメル質は削っても痛みが出ません。しかし、象牙質はなにかに触れたり、冷たいものや熱いもの甘いもの、酸っぱいものなどに触れると刺激が内部の神経に届き、痛みを感じます。
通常、象牙質は表面のエナメル層に覆われているので痛みを感じることはありませんが、アイスクリームなどの冷たいものはエナメル質の上からでも冷たさが伝わり、痛みが出ることもあります。
今回ご紹介している「知覚過敏」は、何らかの理由によって象牙質がむき出しになったことで小さな刺激が神経に伝わりやすい状態のことを指しています。
この象牙質の中には、無数の管状のもの(象牙細管)が通っており、それを介して内部の神経に刺激が届きます。
ただし、加齢などによって隙間が塞がることもあるため、象牙質が露出してしまったからといって絶対知覚過敏が生じるというわけではありません。

 

歯肉の退縮

歯肉は年齢を重ねるとともに、少しずつ退縮していきます。そうなると、歯の根の部分が露出します。
歯根部はエナメル質に覆われていないため、常に象牙質が露出した状態となります。
歯ブラシの毛先が触れた時や冷たいもの、熱いもの、甘いものなどの小さな刺激が「キーン」や「ズキン」とした短い痛みになるのです。
痛みは一過性のもので、長くても1分以内には収まるため、痛み自体が辛いと感じることは少ないです。
また、スケーリング(歯石とり)を受けていただいた時も知覚過敏と同じような痛みを感じることがあります。
これは、スケーリングに用いる専用の器具が象牙質に当たったり、処置の際にかける水や冷たい空気が原因です。

 

歯の破折


交通事故やスポーツ中の怪我など、歯が破折してしまった時も象牙質がむき出しになり、知覚過敏の症状が出ることがあります。
破折してしまった歯以外にも亀裂が入ってしまっているおそれもありますし、歯の神経に細菌が侵入して炎症を起こすこともありますので、破折してしまった際はすぐに歯科医院で治療を受けてください。

 

経年劣化による象牙質露出

私たちは毎日歯を使って生きています。歯を使用しない日はほとんどなく、毎日の食事や歯軋り、食いしばりによって少しずつすり減っていきます。
つまり、使っているうちに象牙質がむき出しになってしまうことも十分に考えられるのです。
ただ、歯がすり減っているからといって必ずしも知覚過敏の症状が出るとは限りません。

 

口腔内が酸性に傾くと象牙質が露出しやすくなる

歯の表面部にあるエナメル質は、pH5.5くらいで溶け始めます。
私たちが毎日口にしている飲食物の多くは酸性となりますので、歯が溶けないように十分気をつける必要があります。
例えば、炭酸飲料を時間をかけてダラダラ飲んだり、酸っぱい食べ物を長期的に摂取するような食生活を送っていると、口腔内が酸性に傾き、歯が溶けて象牙質がむき出しになります。
これを「酸蝕歯」(さんしょくし)といいます。
象牙質はエナメル質よりも酸に弱い性質がありますので、どんどん歯が溶け、知覚過敏の症状も強くなっていきます。

 

虫歯治療に知覚過敏が生じることもある

歯を削る際に傷みを感じやすくなってしまう、噛み合わせが悪くて傷みが出るといったものが多く、再治療や神経を除去する根管治療が必要になることもあります。

 

ホワイトニングと知覚過敏

近年、ホワイトニングが大流行していますが、歯の漂白をするにあたって軽度の知覚過敏が出ることもあります。
この場合の直接的な原因は、ホワイトニングの薬剤による影響が大きいものの、まだ研究の途中で判明していないことも多くあります。
最近はご自身でやっていただくホームホワイトニングをしている方も多いですが、この場合、だいたい1日か2日やらない日を設けるだけで症状は収まります。
ホワイトニングの治療が完了した後は、知覚過敏の症状もなくなりますのでご安心ください。
知覚過敏があると、どうしても○○を食べるとしみるなど、食事の制限にも繋がってしまいます。
治療も可能ですので、飲食時に気になる痛みがある方は是非1度チェックしてみてください。

「口腔機能低下症」って知っていますか?


 
 
みなさんは「口腔機能低下症」という言葉を聞いたことがありますか?
ふとしたことを機に、口腔機能が低下する病気のことです。一番の原因は加齢とされていますが、ほかの理由が隠れていることも珍しくありません。
症状があるにも関わらず放っていると、やがて食事が難しくなり全身の筋肉が衰えます。年配の方は、介護が必要な状態になることもあるので気を付けてください。
主な症状や原因について解説するので、将来の口腔状態が不安な方はぜひご覧ください。
「あのとき知っておいてよかった」と思える日が、きっとやってくるはずですよ。
 
 

検査では、次の7つの症状があるかどうかチェックしたうえで診断がなされます。
①口腔状態に問題があるかどうか
②口の中が渇いていないかどうか
③噛み合わせる力が衰えていないかどうか
④舌口唇運動機能が衰えていないかどうか
⑤低舌圧の状態に異常がないかどうか
⑥嚥下機能が衰えていないかどうか
⑦咀嚼機能が衰えていないかどうか
上記のうち「③⑤⑥のうち1つ以上に該当しており」「①~⑦のうち3項目以上当てはまっている」という場合に診断されます。
 
 

主な症状

以前に比べて食事がしにくくなったと感じる人は、口腔機能低下症の可能性があります。
具体的な症状は次の通りです。
 
●食事でむせることが多くなった
●飲食物を飲み込みにくくなった
●口腔内が渇きやすくなった
 
ほかにも食事の場面以外において、薬の飲みにくさや滑舌の悪化が生じることがあります。
どの症状も、口腔周りの色々な機能が低下して起こるということを認識しておいてください。日常生活で少しでも違和感を覚えたときは、早めに歯科医院を受診するのが望ましいです。
はっきりとした症状がない限りは自覚することが難しいため、プロの検査と診断を受けることが大切です。
 
 

主な原因

口腔機能低下症の原因は、1つではありません。
まず挙げられるのが「加齢」で、年齢を重ねるとともに口腔内の感覚が徐々に鈍化します。嚥下や咀嚼、唾液の分泌機能なども同時に低下するでしょう。
また歯の欠損や、義歯の不具合が起こる可能性もあります。毎日の手入れを怠ると、症状は悪化の一途を辿ります。
さらに全身疾患および治療に用いられる薬、栄養不足なども原因となることがあります。
さまざまな要因が絡み合って発症するということを理解したうえで、口の中をキレイな状態で保ちましょう。もちろん、全身の健康管理も必要不可欠です。
 
 

症状が出たまま放置していると…

ここまでの内容を読んで「口腔内の乾燥や滑舌の悪化くらいであれば、経過観察で問題なさそう」と思っていませんか?
決してそのようなことはなく、口腔機能低下症を放っておくと全身に悪影響を及ぼす可能性があります。
食事が摂りにくくなることで、友人との会話や外出が億劫になることもあるでしょう。
というのも口腔機能が低下すると、お粥やゼリーといった軟らかい食品ばかりを食べるようになります。タンパク質やビタミン類が足りなくなり、筋力や体力につながります。外出などできる状態ではないでしょう。
最悪の場合、階段の昇降も難しいレベルになります。
危険なサインを見逃さず、早めの対処と予防に注力することが大切です。
治療が遅れると、受診しても元の状態に戻らない可能性があるので気を付けてください。
今回紹介した内容に該当する方はもちろん、健康に自信がある方も数か月おきに定期健診を受けてください。
定期的にプロに診てもらうことで、早期発見・治療が可能となるでしょう。
 
 

日常生活で少しでも異変を感じた場合は医療機関を受診しましょう!

口腔周りの機能低下や食事における不具合を感じたら、早めに歯科医院を受診してください。
口腔機能低下症はもちろん、何らかの病気が見つかるかもしれません。
タナベ歯科クリニックでは、患者さまから伺った症状と検査結果をもとに適切な診断と治療を行っています。
日常生活で少しでもおかしいと感じることがあれば、ぜひ当院へご相談ください。

酸蝕症(さんしょくしょう)について


 
 
突然ですが、みなさんは「酸蝕症」という病気をご存知でしょうか?
それほど高い知名度ではありませんが、実はむし歯や歯周病に次ぐとても怖い歯の病気です。
もしご自身や家族に症状が出た場合に、すぐ気付いて対処できるよう正しい知識を得ておきましょう。予防法も併せて紹介するので、参考にしていただければ幸いです。
 
 

どんな病気?

歯の表面を覆っている「エナメル質」が、何らかの要因によって徐々に溶かされる病気です。
口の中の細菌によって歯が溶かされるむし歯とは、似ているようで症状が異なります。
しかし「痛みが生じる」という点では同じであるため、区別しにくい方が多いのが現実です。酸蝕症の場合は進行とともに、歯の表面が黄ばんだり白濁したりすることもあるでしょう。
また、病気の原因もそれぞれ異なります。
むし歯はミュータンス菌などの細菌が蝕んでいくのに対して、酸蝕症は外部から取り入れた酸性の食べ物や飲み物、体内の酸などが悪さをします。
日頃から食生活に気を付けていれば問題ありませんが、酸性の飲食物ばかり飲み食いしたり、無理なダイエットを行ったりしている方は注意が必要です。
日常生活において心身に負担をかけていないか、これを機に振り返ってみてくださいね。
 
 

主な症状

次のいずれかに該当する場合、エナメル質が溶かされているかもしれません。
●全体的に歯の厚みがない。
●先端がギザギザとしている。
●歯と補綴物の境目にスキマがある。
●歯に穴が空いていてズキズキとした痛みがある。
●詰め物や被せ物がよく取れる。
●歯の表面に本来あるはずのツヤがなく、黄ばみや白濁が生じている。
たとえ軽度であっても、放っておくと大切な歯が徐々に蝕まれます。最終的に、歯が脆くなりダメになってしまうでしょう。
審美性だけでなく、機能性も失う恐れがあることを理解しておいてくださいね。
 
 

原因について

これまでは、ガラス工場やメッキ工場で発生する酸性のガスを吸うことが主な原因だとされていました。
しかし近年は、食生活の乱れも一つのトリガーになるといわれています。
みなさんは柑橘類やもずく、ジュースやビール、梅酒、赤ワインといった酸性の飲食物を頻繁に口にしていませんか?
挙げればキリがありませんし、中には健康によい食品も含まれているのが事実です。しかし、どのような飲食物も摂りすぎはよくありません。
体によいか悪いかは別として、同じものばかり飲み食いすることは避けましょう。
ビタミンCのサプリや、アスピリンなども過剰に摂取しないよう注意が必要です。
ちなみに酸蝕症は、ほかの疾患がきっかけで起こることもあります。代表的なのが「逆流性食道炎」で、加齢や肥満、ストレスなどが代表的な原因です。強酸性の胃液や消化途中の飲食物が食道へ逆流すると、口腔内に胃酸や酸性ガスが充満しやすくなります。
 
 

対処法と予防法

次に紹介するポイントに注意しながら、症状の軽減や予防に努めましょう。
 

酸性のものを飲み食いしたらうがいをする

過剰摂取を控えることが最善の策ですが、その後の対応も大切なポイントです。量に関わらず、酸性のものを飲み食いしたあとは流水でよく口をすすいでください。ブクブクうがいを行うのが理想です。
酸性になった口の中が中和反応で中性になり、歯が溶けるのを防げるでしょう。食事が終わったら、極力早めに実施するのがポイントです。
 

よく咀嚼する

唾液の分泌を促すには、咀嚼回数を増やすのが有効です。唾液に含まれるミネラルが酸を中和し、酸蝕症の予防に一役買ってくれるでしょう。
 

ダラダラ食いを控える

飲み食いを長時間行っていると、中和反応が追い付かなくなり酸性の口腔状態が続きます。
スポーツドリンクなどを、ちびちびと飲み続けることも推奨できません。すぐにうがいができる環境下にないときは、できるだけ水やお茶を飲むよう意識してください。
 

食生活の改善に取り組む

酸蝕症の原因になりうる摂食障害や逆流性食道炎は、一度罹患すると治るまでに時間がかかります。
適切な治療をうけると同時に、食生活の改善に取り組みましょう。精神的な負担をかけないよう、徐々に対処することがポイントです。
 

フッ素を塗布してもらう 

歯科医院でフッ素を塗ってもらうのも、酸蝕症予防の一つになります。市販の製品を使用しても構いませんが、歯科医院で取り扱われるフッ素の方が高濃度です。
数ヶ月おきに歯科健診を受診し、フッ素の塗布を受けて歯質強化を図りましょう。
 
 
今回はここまでです。
酸蝕症の主な症状や対処法について、理解していただけたでしょうか?
ほかの疾患と症状が似ており、患者さま自身での見極めが難しい場合もあります。少しでも異常を感じたら、早めにかかりつけ医へ相談してください。早期発見と治療が、健康な口腔状態をキープすることにつながるでしょう。

知覚過敏の原因と予防法


 
 
温度に関わらず、特定の飲食物を口にすると歯が一瞬ピリッとすることはありませんか?
心当たりがある方は、知覚過敏かもしれません。
主な原因や対処法を理解し、症状の緩和に努めましょう。
ご自身だけでなく、歯が染みるなどの症状に悩んでいる知人や家族がいればぜひ内容をシェアしてあげてくださいね。
 

主な症状

特定の飲食物を始め、冷風や歯ブラシの刺激を受けると一瞬だけ痛みが生じがちです。
むし歯特有の「ズキズキと続く痛み」とは違うことを知っておきましょう。
 

主な原因

加齢や外的刺激によって、歯を覆う「エナメル質」が擦り減ると「象牙質」が露わになって刺激を受けやすくなります。象牙質の内側に位置する神経へ、刺激が伝わりやすくなるためです。
 

エナメル質が剥がれる主な理由

 

1.歯肉の後退

加齢や過度なブラッシングによる外的刺激で、歯肉が下がると根っこが露出します。歯周病などの口腔トラブルがきっかけになることもあるでしょう。
歯根部分はもともとエナメル質で覆われていないため、歯肉が下がると自然と刺激を受けやすくなります。
 

2.破折やひび割れ

長期の悪習癖や不慮の事故で、歯が折れたりひび割れたりすると内部に神経が伝わりやすくなります。その結果、痛みが出るようになるでしょう。
 

3.咬耗(こうもう)

加齢とともに、エナメル質が徐々に摩耗して象牙質が剥き出しになってしまいます。
 

4.悪習癖

歯ぎしりや噛みしめなどの悪習慣がトリガーとなり、ひび割れたり擦り減ったりして染みるようになります。
また強いダメージにより、根っこが傷んで「くさび状欠損」が起こると刺激を受けやすくなるでしょう。
 

5.酸蝕歯(さんしょくし)

酸性の食べ物や飲み物の過剰な摂取によって、歯が溶解するという症状です。
梅干しや柑橘類といった酸味の強い飲食物、あるいは炭酸飲料を頻繁に口にしている方は要注意です。その生活を繰り返すうちに、歯が溶けて象牙質が露わになります。弱酸性の飲食物であっても、自覚できないレベルで影響を受けているので注意してください。
 

6.ホワイトニング

施術の際に使用される薬剤が原因で、一時的に痛みが生じることがあります。その旨は事前に歯科医師から伝えられるはずですが、もし施術中や施術後に痛みや違和感を覚えたときは早めに受診しましょう。
 
 

対処法

 

1.適切な口腔ケア

歯を磨くときに、歯ブラシを強く当てたからといって汚れがキレイに落ちるわけではありません。
むしろ過剰な力を加えると、知らないうちにエナメル質へダメージを与えている可能性があります。ほどよい力でブラッシングを行い、エナメル質を摩耗させないよう気を付けましょう。
 

2.専用の歯磨き粉を用いる

知覚過敏の予防には「乳酸アルミニウム」と「小酸カルシウム」が有効だとされています。
ドラッグストアやネットで歯磨き粉を購入する際に、パッケージを確認しましょう。この2つが配合された製品を使うことで、予防や症状の緩和につながるかもしれません。
 

3.悪習癖に気を付ける

悪習癖の大半は、1つの物事に集中しているときや就寝中に起こります。
後者に症状が出ていると第三者に指摘された場合は、歯科医院を受診して専用のマウスピースを作製してもらってください。装着して眠れば、歯ぎしりが起こっても衝撃を最小限に留められます。
また昼間の対策としては「噛みしめない!」などと書いた複数の付箋メモを、目の届きやすいところに貼って生活するのが有効です。
意識する時間が増えれば増えるほど、悪習癖は起こらなくなるでしょう。オフィスなどの人目に付きやすい場所では、付箋メモではなくスマホのホーム画面を利用するのがおすすめです。
 

4.酸が含まれる飲食物を極力摂らないようにする

炭酸飲料や酢など、酸性の食べ物や飲み物を摂りすぎると歯が溶けやすい状態になります。時間が経つにつれて、唾液の作用により、歯の表面が再石灰化を起こしてしまうでしょう。口腔内が強い酸性のまま、長時間放置していると歯はどんどん溶解します。
日頃の食習慣を見直すことは容易ではありませんが、これを機にご自身を見つめ直してはいかがでしょうか?
口にする食品の種類に関係なく、飲食後はできるだけ早めに口腔ケアを行うことも大切なポイントです。
 
 
歯が染みる原因や対処法について、理解していただけたでしょうか?
ちょっとした刺激で、ピリッとした一時的な痛みが生じる方は注意が必要です。
ズキズキとした痛みが長く続く場合も、むし歯などを疑って歯科医院を受診しましょう。
患者さまご自身で原因を突き止められないときは、プロに診てもらうのが一番です。信頼して任せられる歯科医院を受診し、早期発見と治療に努めましょう。