歯の黄ばみの原因と対策。予防法や歯を白くする方法は?【後編】
市販のアイテムで歯の黄ばみは解消できる?
今回も、引き続き「歯の黄ばみ」をテーマにお話しします。
後半は、適切な手入れの方法について重点的に解説します。
最近は、ドラッグストアやバラエティショップへ行くと「ホワイトニングペン」や「歯の消しゴム」といった自宅で使える黄ばみ対策のアイテムが市販されています。
しかし実際のところ、市販のアイテムだけで高い効果を得るのは難しいようです。
またネットでも歯の黄ばみ対策に関する記事が多く出回っていますが、すべての情報が正しいとは言い切れません。ソースが不十分な記事も多く、すべての内容を鵜呑みにすると逆に見た目や健康を損なう可能性すらあります。
歯の黄ばみが気になる方は、自己判断で市販のアイテムを使うことを避け、早めに歯科医院を受診してください。
市販のホワイトニング歯磨き粉は使い過ぎ厳禁!
着色汚れを取り除きたいからといって、ホワイトニング歯磨き粉を多用するのはNGです。ホワイトニング歯磨き粉の多くには研磨剤が含まれていますが、過度に使うと歯の表面のエナメル質が削れるためです。エナメル質が削れると、むし歯や知覚過敏になる恐れがあります。
研磨材が少ない製品を選んだり使用頻度を工夫したりして、歯に負担がかからないよう注意してください。強い力で磨くことも避けましょう。
重曹を使ったブラッシングも厳禁!
ネット記事といえば、よく目にするのが「重曹を使用したブラッシング」です。重曹にはザラザラとした成分が含まれており、磨き粉として掃除に有効なのは事実です。
しかしブラッシングで使用すると、研磨力の強さで歯に深刻なダメージを与えかねません。
ほかの目的で使用すべきアイテムを、歯に使わないよう注意しましょう。
レモン汁や酢を使ったブラッシングもNG!
我々の歯は酸に弱く、酸性の口腔状態が長引くとむし歯になりやすくなります。コーラやスポーツドリンク、レモン汁や酢といった酸が強い飲食物を摂ると、歯が溶ける「酸蝕歯」を引き起こすでしょう。
「レモン汁や酢などで歯を磨くとよい」というネット記事が散見されますが、これは誤った情報です。
黄ばみは落ちないことはもちろん、エナメル質の溶けるリスクが高まるばかりです。エナメル質が溶けると、内側の象牙質がむき出しになって知覚過敏になりかねません。
正しい方法でケアを行い、歯の健康を維持しましょう。
歯科医院でできる黄ばみ対策
歯の着色汚れを取り除く場合、歯科医院では「ホワイトニング」を行うのが一般的です。歯の内部へ専用の薬剤を染み込ませて、歯を白くするという方法です。
歯科医院で施術をする「オフィスホワイトニング」と患者さま自身が自宅でできる「ホームホワイトニング」の2種類があり、短期間で効果を実感したい方には前者がおすすめです。
高濃度の薬剤を使用するため高い効果が見込めるほか、即効性も期待できます。その後定期健診に通って歯のクリーニングなどを受けることにより、健康な白い歯を維持できるでしょう。
まとめ
近年はネットで調べれば、どのような情報も手軽に見つかる時代です。しかし根拠がない記事も多く、鵜呑みにして実践すると歯の健康を損なう恐れがあります。
歯の黄ばみが気になる方は、自分自身であれこれ行う前に歯科医院を受診しましょう。歯科医院で受けられるホワイトニングが、理想の白い歯を手に入れる一番の近道です。
また「PTMC」という歯科クリーニングを受けて、歯の表面に付着したステインを取り除くのも有効な手段です。まずは口腔状態の確認も兼ねて、かかりつけ医で歯科健診を受けてはいかがでしょうか。